「もっとなめらかに」「パッケージがシンプルすぎる」にどう応える？

2022年に発売された『脂肪をひかえたプロテインヨーグルト』（以下、プロテインヨーグルト）に、「もっとなめらかさが欲しい」「パッケージがシンプルすぎる」というお客さまの声が。

商品開発本部デイリー商品部：稲澤

愛のムチありがとうございます。
機能性にこだわりすぎて、おいしさとのバランスが足りていませんでした。

この食感なら許容範囲だと思っていたんですが。

プロテインヨーグルトは、もともと「ギリシャヨーグルトの大容量タイプが欲しい」というお客さまの声から発案した商品です。なので、高たんぱく・低脂質はマスト！ヨーグルトはなめらかな食感がおいしさにつながるので、食感にも気を付けていたつもりでしたが、お客さまからは「もっとなめらかさが欲しい」の声が…

高たんぱく・低脂質のままどうやって食感を変えたらいいんだ？

でも、脂質がない分どうしてもざらざらしてしまうんです。脂質を増やせばなめらかさは出せるけど高たんぱく・低脂質は譲れない。じゃあ、乳酸菌の種類を変更してみようと思いました。
乳酸菌ってスゴくって、もう、菌を変えるだけで食感も風味も全く変わってくるんです！
プロテインヨーグルトは、ギリシャヨーグルトのように水切り（濃縮）するのが難しかったため、ギリシャヨーグルトとは謳えなかったのですが、ギリシャヨーグルトのような高たんぱく商品だとイメージしていただけるように、ギリシャ由来乳酸菌を使いました。ここが大きなポイントでしたね。

試作品の数は…覚えていないです。

製造委託先と一緒に試作を行うのですが、菌の種類、発酵温度、発酵時間、その掛け合わせを考えると、もう、縛りありすぎて超難解なパズルみたいなもんですね。ベストな配合のために何度も試作をしましたが、試作した数は…本当に覚えていないくらいやりましたね。

パッケージにおいしさ表現が必要だったの？

お客さまから「パッケージが文字だけでシンプルすぎる」というお声が多かったのは、正直言って意外で、言われるまで気づきませんでした。「なるほど～」と思ったほどです。
機能性で選ばれる商品だと考えていたので、パッケージには情報をこれでもかと盛り込んでいたんです。

社内のパッケージデザイナーとも相談し、なめらかさが伝わるようにスプーンですくうカットを入れ、文字要素を削ぎ落としました。パッケージのカラーはギリシャヨーグルトでよく使われている爽やかな青と白の配色にすることで、見た瞬間にギリシャヨーグルト系＝高たんぱくヨーグルトと認識していただけるように改善しました。
そうしたら実際に売り上げが向上してビックリ！こんなに変わるんだと。自分が頭でっかちだったとお客さまに気づかせていただきましたね。