ド直球「ティシューが取り出しにくい!」をしっかりキャッチし改善へ

10年以上のロングセラー「外箱を省いたティシューペーパー」。生活必需品だからこそ、いただくお声も多々。細やかな調整で使い勝手を進化させます!

商品開発本部 H&BC商品部:雨宮

お客さまからの声は「愛用していただいているからこそ届くもの」。まっすぐ受け止めます。

「ミシン目がわからない」ってどういうことだ?

我々は定期的に商品に対するお客さまの声を確認しているのですが、徐々にパッケージに対する「開けにくい」という声が目立ってきたんです。「ティシューペーパー5個入りパック」の外側のパッケージ(以下、外側)については、いざティシューペーパー単体を取り出そうとしたときに「力任せに引きちぎってしまう」と。

それだけではなくて、ティシューペーパー単体についても「ミシン目がわかりにくくうまく取り出せない」という声がいくつかありました。…このお声については、最初は意味がよくわからなかったんです。そうはいっても開けられるのでは?と。

でも、あるとき自分の親を見ていてハッとして。白内障の方や、視力が弱い方だと、以前のミシン目では、識別がしにくいんですよね。ミシン目とは違う部分を引っ張ってしまい、うまく開けられないことがあるんだと。

「これは変えないとあかん!」と、改善に乗り出しました。

変えるのは正直怖い。でも、やる。

とはいえ、10年以上愛されていて売上も好調な商品なので、変えるのは怖かった。過去に、トイレットペーパーのリニューアルが裏目に出て売上がガクンと落ちたこともありましたから…。売上の数字そのものも、お客さまからのれっきとした声ですからね。

ただ、今回改善すべき部分は、外側・ティシューペーパー単体のパッケージを開けやすくすること。お客さまの使い勝手に直結することは明確です。海外製品から改善のヒントも見つかり「よし、前に進むぞ!」と決断しました。

まず外側。従来品は、確かにわかりやすい「あけぐち」がなかった。なのでまず持ち手を作って、持ち手部分の中心に縦に線を入れて切り取れるようにしました。

切り取り線を深く入れすぎると、持ったときに破れてしまう。でも線の位置が浅すぎると今度は開けられない…。持ち手としての「耐久性」は保ったまま「開けやすい」線の位置の調整はかなり気を使いましたね。

何度も試作品を作って、人の手で試して完成しました!

ティシューペーパー単体の改善策は2つ。1つ目はどこがミシン目のスタートか迷わないように「あけぐち」という表示を入れ、ミシン目を切り取るタイプにしたこと。

2つ目は、ミシン目にそって、商品のキーカラーのグリーンで線を入れたこと。これは私のアイデアではなくて、パッケージデザイナーのファインプレーです。視認性がめちゃくちゃあがりましたよね。

2024年9月にリニューアル発売したのですが、ティシューペーパーカテゴリー売上1位もキープ!「開けやすくなった」という声を見かけるたびに、ひとりでニヤニヤしています(笑)。

ロングセラーだからこそ、守るべき部分も。

じつはこの7月には、パッケージのデザインをよりナチュラルな印象に変更しました。そのタイミングで、サイズ表記を追加したんです。

もともとこの商品は「L」でサイズ変更は一度もしたことはないのですが、3月に「M」が出たこともあってか「紙のサイズが小さくなった?」というお声をいただくことがあって。「あー、わかりにくかったかな…」と反省しました。                                   Lだと思ってMを購入してしまったら「アレ?」ってなりますもんね。毎日使っていただいているものだからこそ、小さな変化は大きなストレスのはずです。

本音でいうと、価格を変えずにLサイズをキープするのはしんどい部分もあるんですよ。昨今の値上げラッシュは、あらゆる原材料にも影響が出ていますので。
ですが、サイズだけは変えちゃいけないところだと思っています。10年以上愛用してくれている方々の「使い心地」が変わってしまうことですからね。

「声」がきっかけでエンジンがかかる

日々仕事をしていく上でのモットーが「自分の心が動く商品を作る」。

心が動くきっかけのひとつが、日々お客さまからいただく声です。もちろん、厳しいお申し出をいたただくこともありますが、どんな声であっても「なぜだろう?」と考える。そうすると、どんどんエンジンがかかってくるんですよね。

「こうしたらええんちゃう?」と作り上げたものがお客さまにもハマった瞬間はやっぱり、担当冥利に尽きますよ!

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