“実感”できる「具材感」、「麺との一体感」が、王道パスタソースの改良のカギだった…!


2024年にリニューアル発売された「ミートソース」。トップバリュのパスタソースのなかでも王道かつ主力商品の基本を見つめ直す!
商品開発本部 デイリー商品部:村上
ミートソースは長年のファンが多い商品。大きく変えられないからこそ、味とコストの調整が腕の見せどころです。
数値じゃない!体感する“肉肉しさ”が必要なんだ
10年以上愛され続けているミートソース。定番だからといって、そのままでいいとは思っていません。時代とともに変わるお客さまの好みなどと向き合いながら、定期的な見直しをしています。
「トマトの酸味や香辛料の刺激がなく、食べやすい」、「具材が大きくて食べ応えがあった」というお褒めの言葉がある一方で、「肉が少ない」というお客さまからのお声もありました。ソース全体の比率からすると、肉の量は決して少なくはなかった。だから「少ない」と聞いたときは少し意外に思ったんです。でも、牛肉は加熱の過程で溶けやすいので、“具が少ない”と感じられたのかも…。足りなかったのは、“肉肉しい感じ”だと気づきました。そこで食感がほどよく残る合い挽き肉に変更。口に入れたときに、肉の味を感じていただけるようにしたんです。
もう一つは「ソースが麺に絡みにくい」というお声。食べ終わったあとに皿にソースが残るぐらい、さらっとしていたんです。試行錯誤の上、加工でんぷんをうまく使用することで全体の粘度を上げ、麺とソースに一体感を出すことができました。
トマト高騰という逆境があっても、あきらめない
肉やソースの粘度に目処がついたころ、トマトの価格がほぼ倍にアップ…。正直、頭を抱えました。それまでダイスカットとトマトペーストを使っていましたが、コスト的に両方は使えず、ペーストだけにするという苦渋の決断をしました。ただダイスカットにあったトマトの“みずみずしさ”は残したい。そこで、アドバイスをいただいているフードプロデューサーに相談。「ペーストは後半に入れて煮込みすぎないこと」という意見をもらい、製造工程を変えたんです。その結果、濃厚なのにみずみずしさもある、麺にもしっかり絡む理想的なソースになりました。

一難去ってまた一難!?価格の問題にぶつかる
発売前の試食会に参加した社内メンバーからは「具にしっかりとした歯ごたえがある」、「満足感があるね」と好評!
ところが、原料の高騰などで従来より価格が上がっていたため、最初は販売数がガクッと激減…。でも、肉肉しさもうまみもアップしたこの味なら、必ずお客さまに満足していただけると信じて前に進みました。その後、お客さまから少しずつ「リニューアルしておいしくなった!」という嬉しいお声が…!!販売数も徐々に回復し、評価していただいたことにほっとしています。

これからもお客さまのご意見を取り入れて、お手ごろ価格でおいしいものを開発します!
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