データだけでは見えてこない、お客さまの本音を引き出し商品へ生かす
「お客さまの声を商品に生かします」を掲げているトップバリュ。お客さまの声にどうやって耳をかたむけているのか、そこには単なるヒアリングでは終わらないバリュがありました。
【バリュを込めた人】
商品開発本部コーディネーター部 部長:辻森
思わずハッとした、お客さまの生の声
「これを買うと負けた感がある」
お客さまの声を商品に生かすために、トップバリュでは常に自らお客さまの声を聞く機会を設けている。毎週のように行われるモニターテストや、年に数十回行われるグループインタビューやデプスインタビューなど。
お客さまの声を大事にしているのは、やはり話を聞いてみてお客さまに気づかされることが多くあるから。例えばカレー・シチュー用のじゃがいも、玉ねぎ、にんじんがセットになった商品についてお客さまにグループインタビューを実施したとき「これを買うとすごく負けた感がある」という意見が出てきた。
確かに、カレーであれば他のおかずがあまり必要ない上に、玉ねぎを炒めている間ににんじんとじゃがいもの皮むきやカットをするぐらいの余裕があり、お客さまは皮むき・カット作業もあまり負担に感じていない。そればかりか、ここまでお膳立てされていると、自分が何もやっていないと感じてしまい、逆に利用したくなくなるというお客さまもいたのだ。
「(辻森)へえ、そういう考えもあるのか!と興味深かったですね。適度に “自分でやっている感”があったほうが良いという方もいるんだと、改めて気づかされました」
お客さまの中でも、簡便商材を堂々と使っている人と、こっそり使っている人がいるということが分かり、堂々派に訴求するのかこっそり派に訴求するのかによってコミュニケーションの仕方なども変わってくる。このようなお客さまの本音はデータには現れにくく、実際に話を聞いたからこそ分かった気づきだ。
アレルギーを持っている方の暮らしを聞いて思った「私たちが何とかしなくては」
辻森の所属するコーディネーター部ではお客さまの声を聞くだけでなく、その声を元に商品の方向性を考案し、3年後・5年後にどのような人に食べてもらいたいか、どう感じてほしいかをプランニングする役割も担っている。
「(辻森)“やさしごはん”(アレルギー対応商品)のプロジェクトでアレルギーをお持ちのご家族がいる方にグループインタビューをしましたが、本当にご苦労されているなあと思い、プロジェクト運営にもチカラが入りました」
アレルギーをお持ちのお客さまの声の中には、食べられる商品が少ないことはもちろん、食べても大丈夫な商品なのかどうかが分からないという声も多い。トップバリュではそのような声に応えて、アレルゲンの個別表示をするとともに、法令で表示が義務付けられている特定原材料8品目だけでなく、特定原材料に準ずるもの(20品目)についても表示を行っている。
商品シリーズを作って終わりではない、商品の方針に沿いながらさらにより良いものを作るには、どんなラインナップの拡充が必要なのかも考えていく。
「(辻森)“やさしごはん”に関しては、商品を増やすことがお客さまの暮らしに貢献することになるので、引き続き力を入れていきたいと思っています」
年間約2,000品以上も登場する新たな商品を、モニターの方に試食いただく※
トップバリュでは新商品・リニューアル商品ともに、モニターの方にテストで一定の評価が得られたものしか発売できない仕組みになっており、年間で約2,000品以上をモニターの方に試食いただだいている※。
ターゲットの反応をしっかり確認するために、栄養素訴求する商品、本場海外の味の商品、冷凍か冷蔵なのかなど、商品の特徴を見極めて親和性のあるモニターの方を選び試食いただいている。
※生鮮、監修商品、素材などは除く
暮らしを支えるために何ができるのか?価格の見直しや増量も
常にお買い得な価格でお届けすること
2021年ごろから原料費高騰の状況を受け、節約を意識するようになったというお客さまの声が多く寄せられる。
「(辻森)お客さまが必要とされる商品をお買い得価格で提供するのは、私たちの使命ですから」
辻森のコーディネーター部では、お客さまの暮らしを支えるための値下げと増量のプロジェクトも推進している。値下げが実行できる商品が出てきたのであれば価格を見直し、お客さまに値下げしたことをきちんと訴求し、生活に役立てていただけるようにしている。
一方で増量企画は毎年定期的に行っており、お客さまの暮らしを鑑みてテーマを設定し、各商品担当部署に働きかけ増量企画をコーディネートしていく。
「(辻森)過去の事例を出しながら、こういう商品がお客さまに好評でしたよ、あまり目立っていないカテゴリを増量してみませんかなど、各商品担当に働きかけて実施しています」
値下げ・増量は、商品を知ってもらうチャンスだ!
値下げや増量をすることによって売り上げが大きく上がれば、スケールメリットによりさらなるコストダウンが実現する可能性もある。また増量を機に今まで手に取っていなかったお客さまが購入してくださり、増量を終了した後も継続購入してくださる例もある。値下げや増量は新たな商品に出会ってもらうためのきっかけづくりでもあるのだ。
※社員の業務内容・所属部署は取材当時のものです。
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