じゃがいも!?ビーツ!?こんな乾物アリなの?【国産乾燥野菜】

登場人物

国産乾燥野菜

規格外の野菜をしっかり乾燥させて生まれた。乾物界の救世主になるべく奮闘。

商品開発本部グロサリー商品部:高田(以下、タカダ)

調理素材を作り続けて10年。乾物売り場を新しくできないか模索中。

いまこそ、乾物界を変えるときがきた!

国産乾燥野菜

私は国産素材の乾燥野菜。切り干し大根や干ししいたけなんかを想像してるようだけど甘いなあ。私は乾物を変えるかもしれない大物なんだ。

乾物の開発を担当している高田が新商品として切り干し大根を提案した時、土谷社長は言った。「乾物売り場を新しくするくらいインパクトあるものを出そうよ!もっと変えていこうよ!」

「インパクトのある新しい乾物」というお題に高田は頭を悩ませた…そして、ふと妻が作っていたスープのことを思い出した。

高田の妻はスープジャーに謎の野菜を投入した。

高田の妻は毎日職場にスープを持参していた。朝、スープジャーにお湯と顆粒のコンソメを入れ、スプーンで何かを2杯ほどすくって投入していた。これでお昼頃にはスープができあがっているという。

聞くと投入していたのは、乾燥させた野菜のフレーク。スーパーなどでは手に入らないので、専門店からインターネットで購入しているという。

この妻の様子を思い出し、「インパクトのある新しい乾物」のアイデアとして使えるのではないかとひらめいた。

タカダ

いや~、妻には感謝ですね!

そして、スープやつくり置きのおかずなどに使える「国産乾燥野菜」の開発がはじまった。

糖類に頼らない、野菜本来のおいしさを引き出すんだ。

「インパクトのある新しい乾物」にするためにこだわったのは、食材と野菜の味を生かすこと。

国産乾燥野菜

こう見えて私には、形や大きさの問題で規格外になった国産野菜も使われているんだ。見た目がよくない野菜でも乾燥すれば気にならない、乾物ならではだろ?

野菜の種類も今までの乾物では珍しいものに挑戦した。栄養価は高いけれど手軽に買うことの難しいビーツ、スープなどに便利なじゃがいも、生だと食べきれないことも多いえのき、など。

玉ねぎ・ビーツは酢漬けに、じゃがいも・人参・玉ねぎはキーマカレーに、えのきはなめたけに使うのがおすすめ。

タカダ

いい素材があるからこそ、そのおいしさを生かそう!

市場にある乾燥野菜は水で戻しやすくするために、糖類を加えていることも多い。しかし、その分早く戻るがきれいには戻らないことも多く、食べたときに不自然な甘みを感じやすい。

高田はこの乾燥野菜では糖類は足さないと決めていた。使用する野菜はすべて国産の素材を使っており、乾燥させることで凝縮されたうまみが感じられる。このおいしさを存分に生かすべきだと考えたのだ。

つくり方はいたってシンプル。切った野菜をボイルなどして殺菌し、12時間ほどかけてじっくり温風乾燥させていく。

国産乾燥野菜

原材料は国産野菜だけ。糖類を添加していないから、ちゃんと野菜本来の味がするんだ。

そうだ、1社でできないならパーティを組もう!

タカダ

店頭でインパクトを出すために15品ほど商品を発売したい!

今までの乾物売り場を新しくするくらいインパクトがあるものにするためには、さまざまな種類を取り揃える必要があった。しかし製造委託先からは、製造~梱包まで行うには限界があり「そんなに大量には作れない」とまさかの言葉が…とはいえ、品数を減らすことだけは避けたかった高田は、製造と梱包を分業することを考えつく。

製造委託先のA社で製造した国産乾燥野菜を、B社・C社・D社で袋詰めし店舗に出荷する、という体制を整えたことで、15品のラインナップを販売することができた。

国産乾燥野菜

そういえば、私が生まれるきっかけをくれた土谷社長は、どう思っているんだろう…?

タカダ

砂糖の甘みとは違い、野菜の味がちゃんとすると評価いただきました!特に玉ねぎは野菜本来の甘みがあって香りもしっかり残っているので、非常においしいとの言葉をいただいて、ほっと胸をなでおろしました。

エピローグ~商品づくりを振り返って~

タカダ

できあがった「国産乾燥野菜」があることで、今まで変化がなかった乾物売り場が変わっていくはず!また乾燥野菜は水で戻すだけで食べられるので非常食としても優れていますし、ローリングストックの新たなアイテムとして、非常時の野菜不足解消にも役立つと思っています。

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